遺言書キットなんて早く隠せ

なんだよぉ、ママったら。またミルクかい?さっき飲んだばっかりじゃないか!もういい加減に覚えてくれよう!また泣いてやらないとわかってもらえないようだなっ。いくぞ!

「あらっ、またエーンでちゅか?」ってそっちこそ、また別な事でも考えていたんだろ。今度は何だ?遺言書キット?産まれて3ヶ月の俺様をおいて遺言書キットを残していなくなってしまうのか?だめだ!そんな事!また、泣くぞ!

「もういい加減にしてくださいよ?」って、じゃ、その遺言書キットを見えないところにしまってくれ!

「あなたが生まれて私に一番大切なものができたのね。だから、あなたがこの世に生きている限り、安心して暮らしてほしくって、どんな風にこの遺言書キットを作ったらいいか?真剣に考えちゃうの。パパと私とあなたと笑ってずーっと一緒にいられることが一番なんだけど・・。人生、このままって訳にもいかなくなる事もあるだろうしね」って僕の為なのかい?じゃ、しょうがないなぁ。ちょっと、寝てやるからその間に考えてよ!